「目の付けどころをシャープに」という話。
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最終更新日:2014/09/15
日記
ずっと前から考えていたことだけど、昨日思うことがあったので「見る」ということについて、書いてみようと思う。
大学の4年生になって、「見る」ことの重要性に気付いた僕。
その重要性を、料理修行を始めてから更に感じている。
「見る」ことの重要性を教えてくれたのは、大学の茶道のサークルだったように思う。
週に一回のお稽古で、実際に自分がお点前をさせてもらえるのは、ほぼ一回。
それ以外は、ずっと他の人がお点前をしているのを見ているばかり。
でも、その「見る」時間がとても重要だと、大学4年生の時に気付いた。
その見ている時間を、どう使うのか。ぼっと他のことを考えている人と、しっかり見ている人とでは雲泥の差があると思う。
大原則として、「イメージできたことは、大概出来る。逆に、イメージが出来ないものは絶対に出来ない」というのが、僕の実感だ。
バク宙が出来るかどうかは、それをするところをイメージできるかどうかにかかっている。
いかに他の人がお点前しているところを見て、自分がそのお点前をしている情景をイメージできるか。
それが重要なのではないだろうか。
さらに深い話になると、ただ見ているだけではだめ。
いかに真剣に、要点を押さえて見ることが出来ているか。
茶道の歌で、興味深い歌がある。
「右の手を扱ふ時はわが心 左の方にあるとしるべし」
つまり右手を使っている時、右手に集中するばかり、他の場所(例えば左手)がおろそかになっていることがある。
言いかえると「見る」とき、右手を使っている場合であっても、もっと大きく全体を見る必要がある。
ただ包丁で何かを切っているところを見る場合にも、見る点はたくさんある。
包丁を握る手はもちろん、包丁の刃のどこの部分を使っているか、どのように動かしているか。
はたまた、まな板のどこを使っているか、左手はどこにあるか、体の向きは、肩の力の具合は…などなど。
意外と、肩とか左手の位置を変えるだけで、上手くいくなんてこともしばしば。
もっと言うと、料理を盛り付けている時ですら「この料理の場合は、この食材はこんな幅で、こういう切り方をするのか」と注意深く見ておく。
自分が他の作業をしていても、他の方がしている作業を見ておく。
いざ、「○○用にこれを切っておいて!」とか、「○○をやっておいて!」とか初めてのことを頼まれた時に、「一回もやっていないので分かりません」と一から教えてもらうのか、知っていることは省いて要点だけを聞くのか。
見本を見せてもらう場合でも、普段から見ていれば、切る幅とかは大概に、もっと他の箇所まで要点を絞って見ることが出来る。
ちょっと長くなってしまったけど、「見る」と言うことは何かを学ぶ上でとても重要で、奥が深い。
そして、常日頃しっかりと注意深く、見るべきところを見れている人と、そうでない人とでは上達のスピードも段違いじゃないかと思う。
昨日美容院に行って、4月から後輩が出来た二年目の美容師さんの目つきが変わり、しっかりと先輩が切っているところを見て、隣について、先を見通して道具を渡したりしている姿を目の当たりにし、この人は伸びるなと上から目線で思っている自分がいることに気付いて、こんな記事を書いてみました(笑)
「見る」ことで学べることはたくさんある。
常に、”目の付けどころをシャープに”と自分に言い聞かせる。
昨日、鴨川を歩いていて、見つけてお花。
とても小さい花だったけど、一輪だけ可愛く咲いていたのが印象的で、写真を撮った。
シャープな目で、日常のふとしたところからも幸せを感じよう。
瞭
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Comment
今から茶道のお稽古なのですが!「観る」って本当に重要なことだったのだと先輩たちがいなくなってから今更ながらに思います。
先週先生が茶巾でお茶碗を拭くたたずまい、仕草、お茶碗への力の加減などをみていて、すごくぐっとなんとも言えない気持ちになりました。これがお茶碗を拭くということなのかと4年目にして気付きました。
観ることをこれからも大切にしたいと思います。